亜素アトリエについて
 


 95年6月、「来るべき高齢化社会を前提にした、「すべての建築デザインの再考」
を合い言葉に、「亜素アトリエ」を設立いたしました。
 高齢化ということばを、なぜ、設計活動の中心として捉えたかと言いますと、
高齢化の意味する範囲が非常に広く、建築の機能的側面だけにとどまらず、事業など
の様々な計画行為を評価していくうえで非常に重要な尺度になっていくのではないか、
と考えたからです。
 高齢化は、大きくは福祉や保険など、税金の問題や公的予算の配分などを左右する
政治的な要素だと言えますし、生産、雇用、消費活動など、経済的状況にも関係の深い
要素です。また、家族、友人、近所づきあい、など身近な人間関係にも微妙に影響を
およぼす事柄です。
つまり高齢化は、多くの事象の根底に潜んでいる、なにかを行なおうとした場合、
その前提条件として考えられなければならない現象ではないでしょうか。
 こうした観点から、我々なりに建築のデザインを考え直していこう、と思いました。

「亜素」には”もうひとつ別の元素”という意味と、”アジアのもと”という意味、
それと ASSOCIATION ということばから、”連想”という意味を含ませています。
 いろいろな想念が、幾重にも連なって、地に足の着いた、新しい提案をして
いきたい。これが事務所名の由来であります。







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